チャンスの掴み方

賢く生き残る

Buenasssss!!!

今日はアトレティコマドリードトップチームコーチのエルナン・ボンビチーニの話をしたいと思います。

彼とはもともと共通の友人がいて、僕が今年の頭にマドリードに行ったときにその友人から紹介してもらい会いに行き話を聞き、まさにこの男こそビックチャンスを掴んだ男だと感動したのを覚えています。

また彼がどのように考えて今の居場所を勝ち取ったのかという部分は選手が聞いても役に立つ考え方だと思います。

彼はアルゼンチン生まれで選手を引退してからはずっとプロサッカー指導者として1部、2部の育成年代からトップチームまでを指導していました。

その時から欧州のビッククラブで働くというヴィジョンは持っていたそうです。

ただご存知の通りアルゼンチンには優秀な指導者で溢れていてアルゼンチン国内でもチャンスを掴むのは簡単ではない状況でした。

その状況で自分が生き残っていくにはエルナンはふと考えたそうです。

アルゼンチンで監督というとシメオネのような情熱系のピッチ上でモチベートして先頭に立って指揮していくタイプがほとんど。自分はピッチで戦い方を選手に伝えていったりロッカールムで選手のモチベーションを上げていく能力はなく、どちらかというと自分のチームの選手の特徴、対戦相手の選手の特徴、スタイル、戦術などを分析して試合に勝つための戦略から逆算して今チームがやるべきことをトレーニングから落とし込んでいくのを得意とするタイプだからこの自分のスタイルを確立させていけば、いつかチャンスは掴めると思っていたそうです。

ただし、同時に自分のタイプでは監督として生き残っていくことは難しいとわかったそうです。そこからメインの監督に必要不可欠なコーチとしてのポジションでビッククラブに行くことにフォーカスしていったそうです。

そんな考えを持って指導者をしているときに出会ったのが今アトレティコで一緒に働くネルソンビーバスでした。

当時アルゼンチン2部のキルメスでネルソンのアシスタントとして自分の得意な部分で貢献し、ネルソンの信頼を勝ち取ったそうです。

今もですがその当時は特に分析系の指導者というのは希少でほとんど情熱系の指導者だったのでエルナンは異色の存在となりました。

しかしその当時アルゼンチンで需要があったのは断然情熱系の監督。

そこまで分析系のコーチの重要性に気づいているクラブや監督が多くなかった。

そんな中で少しづつチャンスを掴み、アルゼンチンで経験を積んでいき、ネルソンビーバスとの関係からシメオネに認められアトレティコマドリードからのオファーを勝ち取ったんです。

じゃあなぜ目立った実績がない指導者だったエルナンが今アトレティコマドリードのトップチームのコーチというポジションにいるのか?

これは非常にシンプルで、この役割を担える人材が少ないからです。

監督は世界中に優秀な人材で溢れていますが、その監督を冷静に細部まで分析した質の高い情報で助けてくれるコーチは世界中探してもほとんどいない。

こういう俯瞰して自分を見て、抽象度高く指導者という役職を捉えて自分が勝負するべき部分を明確にして生き残っていく賢さは選手にとっても他の職業の人にとっても非常に勉強になることだと思います。

FWでもMFでもDFでもGKでも1人として全く同じ選手というのは存在しないのでエルナンのように自分を俯瞰してどこでどう勝負するのか考えていってほしいです。

賢く生き残れ!!!!

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